2022.12.07
インサイドセールスとテレアポの5つの違い!運用のポイントや対応範囲を解説!
目次
インサイドセールスとテレアポの違いは?
インサイドセールスとは顧客と直接面談せずに電話やメールなどを使っておこなう営業手法のことで、内勤営業とも呼ばれます。
また、テレアポも内勤営業と呼ばれており、混同されがちですが両者には大きな違いがあります。
本記事は、その違いを5つ挙げ、詳しく解説します。
①目的
テレアポの目的は「短期間でより多くアポイントを獲得すること」であり、単一の営業手段となります。
インサイドセールスの目的は「中長期的な成果の最大化と質の高いアポイントの獲得」になります。
成約の見込み率が高いクライアントを営業(フィールドセールス)に引き渡すためです。
ここで重視されるのは、テレアポは「数」であるのに対し、インサイドセールスは「質」であるということです。
テレアポでは、アプローチリストの中に含まれる顕在ニーズを如何に早く、確実にアポイントに繋げるかを考えます。
一方、インサイドセールスは中長期的に成果を最大化することを目指し、顕在ニーズは確実に商談化しつつ、潜在ニーズに対しても将来的に受注へつなげるためのナーチャリング活動を行います。
インサイドセールスは1件1件の活動に時間がかかるため、顕在ニーズを刈り取るスピードではテレアポに敵いませんが、テレアポでは成果に繋げられない潜在ニーズを育成し、中長期で成果へと繋げることができます。
②アプローチ方法
テレアポは1対多数のコミュニケーションであり、基本的にすべてのお客様に画一的なアプローチを行うことで行動量を高めます。
そのため、使用するチャネルは電話に限られ、トークスクリプトも同じものを用います。
インサイドセールスは見込み顧客一人ひとりと1to1のコミュニケーションを行います。
事前に顧客情報を調査し、電話に限らず、メールやWebサイトなど最適なチャネルを使用します。
トークスクリプトは基本的に複数用意していることに加え、ただ読み上げるのではなく顧客に合わせて柔軟な対話を試みます。
顧客の検討フェーズや課題、志向性に合わせてアプローチを積み重ねるからこそ見込み顧客を育成することができ、質のいい商談を創出することができるともいえます。
③成果の指標
テレアポにおいてはアポイント獲得数を成果指標とすることが一般的です。
しかし、インサイドセールスではアポイント獲得だけではなく、他にも多くの定量・定性の評価指標を設けます。
テレアポは単一の目標(アポイント獲得等)を追う活動であり、一度の電話で目標達成を狙います。
そのため、成果指標はシンプルに目標の達成数になります。
各見込み顧客への活動は蓄積されるものではないため、1ヵ月単位で同じ指標を振り返り、費用対効果を確認します。
反対に、インサイドセールスは複数の目標を持ち、同時並行で達成を目指します。
例えば、アポイントの獲得を目指しながら、サービスや市場に関する情報を集めたり、マーケティングの一環としてセミナーへの勧誘を行うなどです。
営業活動も単発ではなく、見込み顧客ごとにデータを蓄積し、複数回のアプローチを経て目標を達成します。
活動が複雑になりやすく、中間指標や定性的な指標を設定することで活動を管理・改善していきます。
インサイドセールスについて言えば、「いかにプロセスを可視化し、評価できるか」がポイントになるでしょう。
④費用対効果
テレアポはアポイント成約までの時間が短く、インサイドセールスは長い時間がかかります。
顕在ニーズのみをターゲットとして成果創出までの時間を短縮するテレアポと、見込み顧客育成も含めて商談への温度感を高めてからアポイントへと繋げるインサイドセールスを単純に比較することはできません。
テレアポは大量のリードに対して短期間で顕在ニーズを拾いきることに適しています。
例えば、展示会出展等によって大量のリードを一度に獲得した場合に有効な手段です。
費用対効果は単純にテレアポにかかる費用とアポイントの数で算出します。
インサイドセールスの場合は活動目的が多岐に渡るため、目的に合わせた指標を設定して費用対効果を算出する形になります。
テレアポと大きく違う点は、インサイドセールスの場合は最低3か月〜半年などの期間で成果を見定める必要がある点です。
また、インサイドセールスの場合はやみくもにアポイントを取ることが正解ではないため、アポイント数ではなくその先の受注やLTV等の指標で比較するべきでしょう。
どちらにせよ、「自社の目的は何か?」を明確にし、目的に合わせてテレアポやインサイドセールスを比較・導入し、成果を振り返ることが大切です。
⑤他部署との連携
購買プロセスが長期化傾向にあるBtoBにおいて、リードナーチャリングは営業の効率を高めるものとして注目されています。
インサイドセールスはまさにリードナーチャリングを担う存在ですが、適切に取り組むためには他部署との連携が必要になります。
形だけをまねて導入しても期待する効果は得られないため、部署横断で計画的に導入する必要があり、ノウハウがなければ大変な改革になります。
その点、テレアポは効果こそ限定的になるものの、営業部単独で実行しやすい取り組みと言えます。
インサイドセールスの運用のポイント
ここからは、実際にインサイドセールスへ取り組むうえで重要なポイントを説明していきます。
①長期視点を持つ
インサイドセールスは、潜在顧客と関係構築を行い、ニーズが顕在化するまで育て、最適なタイミングで商談化します。
無理に早い段階で商談化したとしても受注に繋がらず、最悪の場合は顧客に見放されてしまうからです。
商材にもよりますが、顧客によってはニーズが顕在化するタイミングは半年後や1年後になることもあります。
インサイドセールスにとって重要なことは、ニーズが顕在化するタイミングを的確に把握することと、顕在化した際に一番に声をかけられる存在になることです。
顧客の状況に合わせて、情報収集や意思決定の手助けができるよう立ち回ることで信頼を勝ち取るとともに顧客解像度を高めていきます。
このように、インサイドセールスへ取り組む際は成果を急ぐのではなく、中長期で成果を最大化する視点を持つことが大切です。
そのためには、結果指標であるアポ数や受注数を確認するだけではなく、プロセス指標としてパイプラインを細かく管理していく必要があります。
②蓄積したデータを活かす
インサイドセールスの活動はテレアポとは異なり積み重ねが重要になります。
営業活動により得られた顧客の情報を次の活動に活かしていくため、しっかりとデータを蓄積・活用する必要があります。
これらのデータは個人で収集・活用するのではなく、他部署とも連携して組織で共通のデータベースを構築することでデータドリブンな営業活動が可能になり、営業プロセス全体が可視化されます。
データを活用するためには、IT環境の整備やデータに精通した人材・データ活用ノウハウが必要となりますが、インサイドセールスの効果を最大化するためには重要なポイントです。
収集したデータは営業以外の目的でも活用可能な企業の資産となるため、インサイドセールスはその働き次第で企業に大きく貢献することができるといえます。
インサイドセールスの対応範囲
インサイドセールスの主な役割は顧客との関係性構築や見込み顧客の育成・商談化となりますが、マーケティングやフィールドセールスの役割を担うことも可能です。
企業ごとのリソース状況やKPI、ターゲットによって異なるため、導入の際は最初に範囲を確認することが大切です。
また、その際に運用ルールも決めておくことで、情報のやりとりがスムーズになります。
まとめ
本記事では、インサイドセールスとテレアポの違いについて解説してきました。
大きな違いは目的にあります。
インサイドセールスは中長期的な成果の最大化、テレアポは短期間でのアポイント獲得を主な目的にしています。
また、目的を達成するための手段、評価軸や時間に対する考え方が異なります。
違いを正しく理解することで、自社の営業活動を最適化するのはどちらなのか、検討することができます。
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