2023.03.15
インサイドセールスのやり方〜成果最大化のポイント〜
目次
新型コロナウイルスによりリモートワークを導入する企業が増加しました。
それに伴い、インサイドセールスの注目も高まっています。
しかし、インサイドセールスは組織によって最適な導入方法が異なるため、「何から始めるべきか分からない」という企業様も珍しくありません。
見込み顧客数や商談化率、成約率の向上が課題となっている企業様にとって、フォローを効果的に行えるインサイドセールスは効果的な施策の一つでしょう。
本記事では、インサイドセールスの導入を検討している方や、導入後の運用方法にお困りの方に向けて、成果を最大化するポイントをお伝えします。
インサイドセールスとは
インサイドセールスは対面ではなく電話やメールを使って見込み顧客へアプローチする営業手法です。
定期的に見込み顧客にアプローチし、見込み顧客のご状況に合わせた情報や資料を提供することで購買意欲を高めていきます。
購買意欲が高まったら成約可能性の高い見込み顧客として、顧客と面談する営業部門へと引き継ぐのがインサイドセールスの役割です。
詳しくはこちらをご覧ください。
インサイドセールスのメリット
インサイドセールスのメリットは様々ですが、代表的なものは3つあります。
①商談化率の向上
②潜在顧客の獲得・育成
③効率的な顧客対応
①商談化率の向上
インサイドセールスを導入することで、見込み顧客に対して適切なタイミングで適切なアプローチを行うことができるようになります。
また、商談化までに見込み顧客の情報が溜まっており、関係性が構築できた状態で提案を行えるため、受注確度が高まります。
②潜在顧客の獲得・育成
従来の訪問する営業手法では、1日に対応できる見込み顧客の数が限られていました。
各営業マンは検討度の高い見込み顧客に絞って提案を行うことで成果を出すことができていました。
しかし、今すぐには購入しないが将来購入する可能性がある顧客は放置されがちでした。
インサイドセールスではCRMやMAを使って顧客情報を管理・分析することで適切なフォロー体制が整い、潜在顧客も長い期間をかけて育成します。
機会損失となっていた潜在顧客を効率的にフォローし、売上の最大化を実現します。
また、適切な情報を適切なタイミングで届けるため満足度が向上し、見込み顧客が離れにくいこともメリットです。
③効率的な顧客対応
従来は見込み顧客の検討度合いを具体的に把握できないまま訪問をする方法が一般的でした。
受注確度が不明にも関わらず、どの見込み顧客に対しても同様の時間と労力を割く必要があったため、無駄なコストも多く発生していました。
インサイドセールスでは、活動を通して各見込み顧客の検討度を把握し、適切なタイミングのアプローチのみに絞ることが可能です。
また、無駄な訪問をする必要がなく、商談の移動時間を削減できるため一人当たりの生産性が向上し、人員不足の解消も期待できます。
インサイドセールスの導入手順
4つのステップで行います。
導入後にうまく機能するよう、正しい手順で進めていくことが重要です。
①導入範囲とKPIの決定
②担当者、責任者の確定
③シナリオ設計
④成果を検証し、改善を繰り返す
①導入範囲とKPIの決定
インサイドセールスを前述した3つの手法に沿って、営業プロセスのどの範囲に導入するのかを決めましょう。
導入範囲が決まったらKPIの設定に移ります。
KPIは商談の獲得目標に関連し、月の対応件数と受注率から逆算することで現実的なKPIを設定することが可能ですが、
導入初期は未知の部分も多いため、フレキシブルに変更することも大事です。
分業された各部門が個別最適化しすぎないよう、隣り合う部門と共通のKPIを設定することも大切です。
例えばインサイドセールス部門のKPIとしても、フィールドセールスの受注率や商談化率を設定するなどです。
また、アポ獲得数や受注数といった結果指標だけでなく、「顧客のニーズを引き出せたか」「資料の説明ができたか」
「繋がった電話のうち、有効な会話ができた割合」などのプロセス指標も測定することで、活動の改善が可能になります。
②担当者、責任者の確定
KPIが整うと次に必要なのは人材配置です。
責任の所在を明らかにしておくことで、チームの運営がスムーズになり、トラブル対応の際のスピードも上がります。
インサイドセールスの担当者に重要なスキルは「情報を正しく伝えるコミュニケーションスキル」、「データの整理・処理スキル」、
「長期的な計画を見越して営業活動を進行できるスキル」の3つです。
インサイドセールスは、社内の他の部署と情報を共有する機会も多いため、情報や状況を正しく把握し伝えるコミュニケーションスキルは欠かせません。
また、顧客対応に多くの時間を使うインサイドセールスは、複数案件を抱えることもあり、月の対応件数が数百件を超えることもありえます。
膨大な数のデータをステータス毎に整理し、処理できるスキルも必須です。
また、担当した顧客が契約に至るまでは各社でタイムラグが生じるため、長期的な視点を持つ人材が適しているとも言えます。
③シナリオ設計
シナリオとは、インサイドセールスが業務を進めていく上で、製品を購入するまでの流れやスケジュールを意味します。
マーケティング部門から、見込み顧客情報が届いた際に、「いつ」「どんな情報」を提供するか、
そして「どんな気持ちになった時に購入に至るのか」適切な顧客育成のために設計していきます。
設計したシナリオをベースに活動を行うため、受注率を左右する重要なポイントです。
当初、データがない時は想定して進めざるを得ませんが、過去に契約した顧客のデータ(購入タイミング、心理変化)を細かく分析することで、
より精度の高いシナリオとなっていきます。
労力はかかりますが、インサイドセールスの業務価値を上げる重要な仕事といえます。
④成果を検証し、改善を繰り返す
社内体制やシナリオの運用方法などは一度決めて終わりではなく、適宜、成果を検証していき、改善を繰り返していきます。
振り返りの頻度や検証の項目をあらかじめ決めておくことも大事です。
頻度は最初は少なくとも1ヶ月に1回は行いましょう。
上手くいかなかった部分は、原因を洗い出して体制を見直すことも必要ですが、その際に、インサイドセールスと関連する部署も共に行いましょう。
データの引き渡しの手段や連携に問題ないかも併せて確認するためです。
インサイドセールスの導入について、詳しくはこちらもご覧ください。
インサイドセールスの成果を最大化する方法
成果を最大化する方法を、以下の3つのポイントに絞ってお伝えします。
①ノウハウや情報共有の徹底
②自社に最適なツールの導入
③定期的なフィードバック
①ノウハウや情報共有の徹底
インサイドセールスはマーケティングとフィールドセールスの間に位置する部門です。
見込み顧客の状況を把握し、適切なアプローチを行っていきます。
部署間の橋渡し的な役割も担うため、情報共有は必須です。
スムーズに連携するためにはCRMなどツールを上手く活用することが重要となります。
ツールを介して伝達ミスや齟齬がないように努めましょう。
また、インサイドセールスを初めて導入する場合、当然ですがノウハウは溜まっていません。
営業トークや顧客のニーズなど、情報共有をすることで営業チーム全体の成果アップにも繋がります。
②自社に最適なツールの導入
スムーズな情報伝達や効率的な営業活動を行うため、ツールの導入も必須と言えます。
しかし、いくら高度なツールでも自社の活動に合っていないのであれば意味がありません。
また、使いこなせるように担当者の教育も必須となります。
以下のツールはインサイドセールスをする上で役立つ機能が搭載されています。
自社の業務内容に合わせて導入を検討することをおすすめします。
MA:リードを管理、見込み顧客をスコアリングし、主にメール等による1対多数のナーチャリングが可能
SFA・CRM:顧客情報管理や案件の進捗状況を可視化する
WEB(オンライン)商談ツール:非対面での商談を可能とする
CTI・クラウドIP電話:電話システムをSFA・CRMツールと連携する
名刺管理ツール:名刺をデータベース化し、顧客データを一括で管理する
③定期的なフィードバック
運用後は、ヒアリングや見直しを定期的に行いましょう。
受注率が落ちていないか、業務プロセスに問題ないか、ターゲットや施策についても部門間で共通認識をつくります。
課題が出た場合、原因究明と解決策の検討を速やかに行うためにも、定期的なフィードバックの機会を持つことは重要です。
まとめ
導入する組織によって、最適なインサイドセールスの形は異なります。
自社に最適なKPIの設定や他部署との連携方法、見直しの方法をあらかじめ明確にしておくことが、スムーズな運用へと繋がります。
本記事を参考にして、自社の商材やサービスにあったインサイドセールスの導入を検討してみてください。
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