2023.08.02
インサイドセールス導入はBtoBマーケティングが抱える課題の解決につながる?メリットを徹底解説
目次
日本では今、インサイドセールスに注目が集まっており、導入するBtoB企業が増えてきました。
これにともなって、導入を検討している企業も増加傾向にあります。
インサイドセールスはBtoBマーケティングが抱える課題の解決につながると考えられています。
一方で、「そもそもBtoBマーケティングが抱える課題とは何か?」「なぜインサイドセールスがBtoBマーケティングの課題解決に役立つのか?」
という疑問をのある方もおられることでしょう。
本記事ではインサイドセールスとBtoBマーケティングの関係性にテーマを絞り徹底解説します。
BtoBマーケティングが抱える課題
BtoBマーケティングが抱える最大の課題は、連携不足によって新規顧客の開拓が進まないことです。
見込み顧客の開拓をおこなうマーケティング担当者と営業をおこなう営業担当者との連携がとれていないと、新規顧客の開拓はうまくいきません。
マーケティング担当者が顧客になりそうな見込み顧客をピックアップするまでは上手くいっていたとしても、
詳しい顧客情報をフィールドセールス担当者に正しく伝えられていないと非効率な営業に陥ってしまいます。
顧客情報が伝わっていないと営業担当者は商談までに見込み顧客の情報を集めなければならず、
また初回訪問時は見込み顧客の情報を収集するだけで終わってしまうからです。
営業担当者にしてみれば情報収集だけで時間を奪われるため、なかなか新規顧客開拓が進まないというのが本音でしょう。
商談相手にしても情報収集だけが目的の営業担当者に貴重な時間を割いてもプラスにならないため、
アポをとるのが難しくなります。
そうした事情から、営業担当者は顧客にできるか分からない見込み顧客に時間を割くよりも、既存顧客を優先せざるを得なくなります。
そうなると、マーケティング担当者が見込み顧客をリストアップしても新規顧客開拓が進まないという事態が発生します。
また、見込み顧客を育成することも課題となっています。
見込み顧客獲得から商談までに「育成」というプロセスを挟むかどうかで成約率は大きく変わってくるからです。
リードナーチャリング(見込み客の育成)をすることで商談や成約に結びつく可能性が高くなります。
しかし、マーケティング担当者は見込み客の獲得と管理が主な仕事であり、見込み客を育成するノウハウを持たないことが多いため、
そこまでできないというのが正直なところでしょう。
かといって営業担当者が既存顧客の対応と見込み客育成までしていては手が足りません。
営業担当者からすれば、ある程度見込み顧客を育成してから送って欲しいというのが本音でしょう。
では、マーケティング担当者と営業担当者の間に存在する「見込み顧客の育成」という課題にどう対処していくべきか?その答えを次に解説していきます。
インサイドセールスがBtoBマーケティングが抱える課題を解決する6つの理由
1:見込み顧客の育成による成約率向上
BtoBマーケティングにおいて新規顧客開拓が進まない原因は、マーケティング担当者と営業担当者の連携不足にあります。
インサイドセールスはこの新規顧客開拓という課題を解決するのに非常に有効な方法です。
インサイドセールスの最大の特徴ともいえるのが「リードナーチャリング(見込み顧客の育成)」です。
見込み顧客によって関心の度合い、購買検討、購買のタイミングが異なるため、成果をあげるには見込み顧客の反応をみながらアプローチし、
継続して育成していかなければなりません。
購買検討にすら入っていない見込み顧客を営業担当者に送っても成約を得られる可能性は低いため、成約率を上げるには育成というプロセスが必要となります。
従来のBtoBマーケティングでは難しかった見込み顧客の育成というプロセスをインサイドセールスで実現することにより、
商談成約率を高めることができるのです。
インサイドセールスの導入によって、営業担当者が購買意欲の高まった見込み顧客に営業をかけることができ、成約率の大幅アップが期待できます。
営業担当者は既存顧客に対応しつつ、成約の可能性が高い見込み顧客を厳選して営業することができるので、営業効率が上がると考えられるでしょう。
2:情報の共有、連携の強化
部署間の情報共有、連携の問題もインサイドセールスの導入によって解決できることが多いでしょう。
たとえば、インサイドセールスの担当者が見込み顧客の情報収集をおこなって営業担当者と共有することにより、情報収集の無駄がなくなります。
BtoBマーケティングの連携不足の課題を解決するには、インサイドセールスによる情報共有・連携強化が大変有効です。
営業担当者はインサイドセールス担当者が収集した情報を元に見込み顧客との商談に臨めるので、
営業担当者にとっても商談相手にとっても無駄な時間を省けるという利点が生まれます。
社内で一人の見込み顧客に対して複数の担当者が同じ内容の情報収集をするのは無駄でしかありません。
一人の担当者が集めた情報を社内で共有すれば無駄な時間を省くことができ、営業担当者は営業に集中することができます。
このようにインサイドセールスで情報の共有を徹底し連携を強化することにより、営業効率は大幅にアップにつながるということです。
3:フィードバックの実施による営業効率の向上
マーケティング担当者と営業担当者がそれぞれ課題を把握していても、共有しなければ社内全体の営業効率は改善されません。
営業効率を向上するには部署間でフィードバックすることが必要ですが、情報共有の仕組みがない状態では中々前進しません。
フィードバックを実施することもインサイドセールスの重要な役割です。
営業担当者が商談をおこなった結果や経緯をインサイドセールス担当者にフィードバックすれば、改善点の洗い出しができます。
たとえば、フィードバックをリードスコアリング(見込み顧客の購買意欲を点数化する手法)の見直しに活用するとしましょう。
スコアリングの基準によって精度が変わるため、営業効率を向上させるためには適宜調整が必要となります。
営業担当者からのフィードバックがない場合、こうしたスコアリングの見直しができず、いつまで経っても精度は上がりません。
しかし、フィードバックをおこなうことにより、スコアリングの基準を見直し精度を高めることができます。
成約率が思わしくない場合は、スコアリングの加点・減点の基準を見直し、営業担当者に引き継ぐラインを見直した方がいいでしょう。
また、フィードバックによって商談が成立しやすい企業の共通点は何か、反対に購買意欲が高かったのに商談が成立しなかった原因は何か、
などを分析し、売上の向上につなげるのもインサイドセールスの役割のひとつです。
BtoBマーケティングの成果を高めるには、インサイドセールス担当者と営業担当者が双方にフィードバックをおこなうことが必須と考えてください。
4:一日に対応できる顧客数を増やせる
現実的な問題として、対面での営業は移動時間が発生するため一日に対応できる顧客数が限られてきます。
また、営業担当者が既存顧客と見込み顧客のすべてに対応するには物理的に無理があり、
関心の低い見込み顧客のところに長い時間をかけて商談にいくのは非効率です。
インサイドセールスでは見込み顧客に電話とメールでアプローチするため、対面での営業と比べて一日に対応できる顧客数が格段に増えます。
従来のBtoBマーケティングでは、マーケティング担当者がリストアップした見込み顧客に片っ端から営業をかけていくという
非効率なやり方をしていましたが、インサイドセールスでは関心が高い見込み顧客を絞って営業担当者に引き継ぐため、営業効率が格段に良くなります。
対応できる顧客数を増やせば成約の可能性も上がるので、結果として売上アップにつながります。
対面の営業が抱える移動時間の問題を解決するのもインサイドセールスの役割です。
5:接触回数を増やすことで成約の可能性が上がる
顧客からしてみれば、1度しか接したことのない会社より、複数回接したことのある会社に相談や依頼をしたいと思うことでしょう。
従来のBtoBマーケティングでは少ない接触回数でマーケティング担当者から営業担当者に引き継ぎをおこなっていたため、
成約を得られる可能性は限りなく低い状態でした。
インサイドセールスでは繰り返し見込み顧客に接触することにより、購買意欲を徐々に高めていく手法です。
1度の接触では関心を持ってもらえなくとも、継続してアプローチすることで少なくとも記憶には残ります。
複数回接触した見込み顧客の中で成約が期待できそうな企業を選別し、営業担当者に引き継ぐのがインサイドセールス担当者の仕事です。
見込み顧客によって購買を検討するタイミングが異なるため、こちらの都合で商談を持ちかけても成果は得られません。
成果を上げるには、見込み顧客のタイミングに合わせて商談を持ちかけることが肝心です。
そのタイミングを計るのもインサイドセールスの役割で、見込み顧客の質が上がれば営業担当者に引き継いだ時に商談が成立する可能性が上がります。
6:営業担当者による成約率のバラつきを抑える
従来のBtoBマーケティングでは、営業担当者の個々の能力によって成約率に大きな差が生じるところがありました。
能力の高い営業担当者なら購買意欲の低い見込み客でも成約に持っていく力がありますが、そのような人は非常に少ないのが現状です。
優秀な営業を何人も抱えている大企業なら従来のBtoBマーケティングでも十分に回せる可能性がありますが、
中小企業では優れた営業担当者を確保・育成するのは予算的に厳しいこともあるでしょう。
インサイドセールスでは成約の可能性が高い見込み顧客を営業担当者に引き継ぐため、営業担当者による成約率のバラつきを抑える効果があります。
購買意欲が低い見込み顧客の育成はインサイドセールスがおこなうので、営業担当者の能力に差があっても成約率を安定させることができるというわけです。
インサイドセールスでは見込み顧客が抱える課題やニーズの洗い出しまでおこなった上で引き継ぎをするため、
ヒアリングが苦手な営業担当者でも成約まで持っていける可能性が高くなります。
このように、インサイドセールスは優秀な営業担当者を確保できないという中小企業が抱える数多くの課題を解決してくれるでしょう。
インサイドセールスを導入するメリット
従来のBtoBマーケティングの施策に加え、インサイドセールスを導入することで営業効率は格段に上がります。
繰り返しになりますが、新規顧客開拓の壁となっているマーケティング担当者と営業担当者の連携不足の課題、
見込み顧客育成の課題を解決するのがインサイドセールスの大きな役割です。
逆にいえば、インサイドセールスを導入しても正しく情報共有ができていなければ思うような成果は得られません。
部署間できっちり情報共有をおこなうことがインサイドセールスにおいて肝要です。
成約率の面でもBtoBマーケティングにインサイドセールスを導入するメリットは大きいのは間違いないでしょう。
見込み顧客を育成しない段階で営業担当者に引き継ぐのと、見込み顧客を育成した状態で営業担当者に引き継ぐのとでは
成約率が全然違うのはお分かりいただけるでしょう。
情報収集段階、比較段階、検討段階と見込み顧客によって現在の状況が異なるわけですが、
購買意欲が高まっている検討段階で営業担当者に送り込むことで成約する可能性が格段に上がります。
そうした見込み顧客の選別をおこなうのもインサイドセールスの役割です。
まとめ
インサイドセールスの導入はBtoBマーケティングが抱える連携不足や見込み顧客育成といった課題の解決に役立ちます。
インサイドセールス担当者が見込み顧客の情報収集と育成をおこない、営業担当者に正しく引き継ぐことで営業効率が飛躍的に改善されるはずです。
営業担当者による成約率のバラつきを改善することにもつながるので、優秀な営業を確保できないと悩んでいる中小企業は
ぜひインサイドセールスの導入を検討してみてください。
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